SATO DENTAL OFFICE
一般歯科
虫歯治療と歯周病治療を
中心にお口の健康をサポート
一般歯科
一般歯科は、虫歯や歯周病を中心とした治療を行う診療科目です。
問診を基に診査・診断を行い、状態の説明を行った上で、治療計画を提案いたします。痛みや違和感などを気になることは些細な症状でもご相談下さい。
虫歯とは
虫歯とは、ミュータンス菌が食べかすなどを餌にして、生みだした酸により、歯が溶けてしまう病気です。
糖分を多く含むお菓子(チョコレートやキャラメルなど)を食べた後は虫歯菌が特に活発に働きます。
虫歯は風邪などの病気と違い、自然に治癒することはありません。
虫歯の原因とは
虫歯治療には、それぞれの患者さまの虫歯リスクを踏まえなければなりません。
虫歯になる原因は「細菌」「歯質」「糖質」「時間」の要素が大きく関係してきます。また唾液の量も重要です。唾液量が少ないと、お口の中の汚れを洗い流す力が弱くなります。
当院では、口腔内の特徴や生活習慣などの総合的な観点から状況を把握し、予防に努めます。
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細菌
虫歯の原因は細菌です。そのため、日々のセルフケアに加えて歯科医院で歯垢(プラーク)や歯石を除去するなど、定期的な予防を継続すれば清潔な口腔環境を維持できます。
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糖分
細菌の餌となる砂糖(ショ糖)は虫歯のリスクを高めます。また間食の習慣があり、だらだら食事を続ける方も要注意です。食事後に酸性の状態が続き、歯が溶けやすい口腔環境になります。またキシリトールの利用も有効です。
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歯質
虫歯のなりやすさは一人ひとりの歯質や唾液量により変わります。歯質を強化するためには、歯科医院での継続的な予防に加え、フッ素を用いること(セルフケアではフッ素入り歯磨き粉などの低濃度のフッ素、プロケアでは高濃度のフッ素)が効果的です。
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時間
食事のあとのケアまでの時間が重要です。食事の後は口の中が酸性に傾き虫歯を誘発しやすい状況であるため、歯磨きやマウスウォッシュなどでケアを行う必要があります。
虫歯の進行について
- C1
エナメル質の虫歯
歯の表面のエナメル質に虫歯がある状態です。進行の程度により積極的な治療を行うか、経過観察をすることがあります。
- C2
象牙質の虫歯
虫歯が下層の象牙質まで進行した状態です。象牙質の下には血管や神経が通う歯髄があるので、痛みや沁みを感じる場合があります。
- C3
神経(歯髄)部分の虫歯
歯髄(歯の神経)にまで、虫歯が進行し、激しい痛みを伴う場合があります。根管治療(歯の根の治療)を必要とします。
- C4
重度の虫歯
歯根より上の部分が虫歯により溶けている状態です。膿が出てきたり、頬が腫れたりすることもあり体全体に悪影響を及ぼすリスクもあります。
COの時点から予防
(再石灰化の促進)
初期段階の虫歯の場合は、削らずに修復できる可能性があります。それが「CO(シーオー)」と呼ばれる状態です。COは歯の表面からカルシウムやリンなどの成分が溶け始めた段階なので、まだ穴は空いていません。そのため、セルフケアを丁寧に行い、歯科医院でのプロケアを計測することで、再石灰化を促し、修復が可能です。
根管治療
虫歯が神経近くまで進行すると歯を守るために根管治療を行うのが基本です。これは細菌に感染した神経や血管を取り除き、炎症を抑えることを目的としています。結果的に抜歯をせずに天然歯を残せる可能性が高いです。
歯周病とは
歯周病は初期段階だと痛みなどの自覚症状がほとんどありません。
痛みや出血などの症状に気づいたときには、すでに重症化しているという場合が多くあります。歯周病は歯ぐきが健康な状態から、歯肉炎、軽度歯周炎、中度歯周炎、重度歯周炎と進行し、お口の状態も徐々に悪化していきます。初期状態で適切な治療を受けることが、全身の健康にも繋がります。
歯周病と全身疾患
歯周病は細菌により歯周組織に炎症が起こる疾患です。その細菌が血管を通り体全体にも悪影響を及ぼすことや、具体的には糖尿病や心疾患、低体重児出産のリスクを高めることなどが判明してきました。最近では認知症とも大きな関係があると言われています。
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糖尿病
糖尿病が原因で血糖値の高い状態が続くと、血流が悪化し、歯周病が進行しやすくなります。一方で歯周病が進行すると、炎症性サイトカインが放出されて、血糖値のコントロールが難しくなります。当院では必要に応じて糖尿病の担当医師と連携を図り、全身的な。
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早産・低体重児出産
妊娠中に歯周病が進行すると、母体の免疫システムが乱れ、炎症反応が増加します。子宮内に炎症性物質が移動すると、早産や低体重児のリスクが高まると言われています。当院では妊婦さんの口腔ケアに特別な注意を払い、安心・安全な出産に向けたサポートを心がけています。
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誤嚥性肺炎
口腔内の細菌が気管を通じて肺に入り込むと、誤嚥性肺炎を引き起こす可能性があります。特に歯周病菌は強い関連性があるため、口腔内の衛生状態を改善すると、肺炎を含む他の呼吸器疾患の予防にも繋がると考えられています。
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心筋梗塞・脳梗塞
口腔内の細菌が血液中に侵入すると、血管の内壁が損傷を受けることがあります。また血液中に炎症反応を引き起こし、血液中の血小板を活性化するため、血栓が形成されやすくなります。血栓は血管を塞ぐことが多く、心筋梗塞や脳梗塞に罹患するリスクが高まります。
歯周病の進行について
- Step01
歯肉炎
歯垢が口腔内に溜まると歯ぐきに炎症が起こり、歯と歯ぐきの間には約2~3mmの溝(歯周ポケット)が形成されます。
- Step02
軽度歯周炎
歯肉炎が悪化すると歯周ポケットが深くなり、細菌が溜まりやすい状態になります。歯周病菌の影響により歯槽骨が破壊され始めます。
- Step03
中等度歯周炎
歯ぐきの炎症や出血が悪化し、歯槽骨が半分破壊されて動揺が見られます。歯根膜がダメージを受けている場合は、歯が浮いたような感覚も症状として現れます。
- Step04
重度歯周炎
歯槽骨のほとんどが失われ、歯を支えることが難しい状態です。歯ぐきを押すと膿が漏れ出す場合もあります。最終的に歯が抜け落ちるリスクもあります。
歯周病と口臭について
歯周病菌が口腔内の食べかす等のたんぱく質を分解する過程で生成される物質は、非常に強い臭いを発し、口臭の原因となります。
つまり、歯周病菌を減らすことが、口臭予防につながるため、歯科医院でのケアと日々のセルフケアが非常に重要ということです。
さらに歯周病の初期段階でも口臭発生のリスクがあるため、もし歯ぐきの赤みや、腫れを感じたら、早めに歯科医院を受診するようにしましょう。
冷たいものが染みる知覚過敏も
知覚過敏とは歯ブラシの毛先が触れたり、冷たい飲食物を摂取する際に一時的にしみや痛みが生じることです。
歯周病により、歯ぐきが下がり、歯の根元が露出すると刺激が伝わりやすく、知覚過敏を引き起こすリスクが高まります。
歯周病の原因について
歯周病の成り立ちとプラークコントロール
口腔内に常在するさまざまな細菌が、食べかすや唾液などと混ざり合うと「プラーク(歯垢)」が形成されます。「プラーク(歯垢)」が蓄積すると歯肉炎を引き起こし、歯ぐきが腫れて、出血を引き起こします。これが歯周病の発生メカニズムです。
さらに放置すると、歯周組織の吸収(破壊)が進み、歯を失う可能性が高まります。
そこで重要なのがプラークコントロールです。歯周病基本治療により「プラーク(歯垢)」を取り除くと、細菌数が減少するので歯周病の進行が抑えられます。
プラーク(歯垢)が
歯周ポケットの原因に
プラーク(歯垢)を放置すると、唾液中のカルシウムなどと結びついて歯石になります。また細菌の侵入により歯と歯ぐきの間に「歯周ポケット」が形成されます。細菌の多い状態が続くと、歯周ポケットが深くなり、歯周基本治療では改善することが難しくなります。
そのため日々の歯磨きやフロスを使用した清掃を徹底し、日ごろからプラーク(歯垢)の少ない環境を維持しましょう。
歯周基本治療
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セルフケアのサポート
プラークコントロールで最も重要なのは、毎日、適切なブラッシングを実践することです。当院では、実際に患者さまのブラッシング方法を拝見した上で、歯ブラシの使い方やセルフケアのアドバイスを行います。日々のセルフケアの精度が高まれば、それだけお口の健康を維持する効果が期待できます。 -
歯石の除去
(スケーリング・ルートプレーニング)スケーリングとはスケーラーと呼ばれる治療器具を用いて、歯に付着している歯垢、歯石、着色汚れなどを取り除く治療です。初期段階の歯周病はスケーリングを行うことで、改善が見込めます。
歯周病の程度によっては、ルートプレーニングが必要です。ルートプレーニングは、歯根表面の汚染されたセメント質や象牙質を取り除き、表面を滑らかに仕上げる治療です。歯根面が滑らかになることで汚れが付着しにくい環境になります。 -
定期メインテナンス
クリーニングをした後の口腔内環境は1~4ヶ月で元に戻ります。健康な口腔環境を維持するためには、定期的なお口のメインテナンスが欠かせません。患者さまに合わせた内容や間隔ご提案します。
小児歯科
お子さまの大切な乳歯を虫歯から守り、健康な永久歯への生え変わりをサポートするのが小児歯科です。食生活や歯磨き等のアドバイス、定期的なメインテナンスなど、お子さまの成長に合わせたサポートをしております。
小児期の虫歯予防が大切です
小さな頃からの虫歯予防は大切です。小児期に虫歯が繰り返されると、細菌の多い口腔環境になり、成人してからの虫歯リスクが高まります。
また、生え変わる永久歯へのダメージはもちろん、歯並びや顎の成長、脳の発達にまで悪影響を及ぼすこともあります。
治療の怖いも思いや痛い経験をすると記憶に残り、歯科医院へ足が向きにくくなりますが、幼少の時から予防のために通院すると習慣として身につきます。ぜひ小さな頃から歯科医院に通い、積極的な予防を心がけましょう。
家庭内感染の注意喚起
虫歯の主要な原因はミュータンスレンサ球菌です。しかし、もともとミュータンスレンサ球菌はお子さまのお口の中には存在していません。
細菌は菌の保有者であるご両親やご家族からの唾液を通じて、2歳前後で感染することが多いとされています。
食器の共有、食事の口移し、愛情表現のキスなどが感染の経路となりえます。そこで、できる限りご家族の皆様が定期検診を受け、適切なセルフケアを行い、キシリトールやフッ素をうまく活用することで、リスクを減らすように努めていきましょう。
何よりも重要なのは、家庭内感染のリスクを低減することです。
小児期のお口の怪我について
育ち盛りのお子さまは、非常に活発に動き回るので予期せぬ怪我に見舞われることがあります。転倒事故や、衝撃等を受けた際に、どのような対応が必要なのかを事前に確認しておくことが重要です。
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歯が抜けた・欠けた場合
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抜けた歯や破片は元の位置に固定できる可能性があるため、すぐに見つかれば歯科医院にお持ち下さい。
汚れていても水洗いせず、体温ほどの牛乳に浸していただくのが最もよいですが、難しい場合には清潔な濡れたティッシュに包んて下さい。
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唇・粘膜・下が切れた場合
- 軽くお口をゆすいで、傷口が明確であればガーゼで押さえて止血してください。唾液とまざってたくさんの出血に見えることがありますが、多くの場合は数分でおさまります。
まずはお電話でご相談ください
事故や怪我等でお口の怪我をしてしまったら、なるべく早くご連絡いただき、ご来院ください。「痛みがないから、たいしたことはない」と自己判断するのは危険です。時間が経過するにつれて痛みが増したり、出血が生じる場合もあります。
ご来院後、迅速な治療を行うために、まずは慌てずにお電話ください。
準備を整えてご到着をお持ちしています。
口腔外科
親知らずの抜歯や粘膜疾患、顎関節症の治療、外傷の治療などを行います。
専門的な知識や治療設備が必要と判断した場合は、連携する病院を紹介する場合もあります。
親知らずの抜歯
永久歯のなかで、一番最後に生えるのが親知らずです。斜めや横向きなど直立に生えないことが多く、虫歯や歯ぐきの炎症を引き起こすトラブルの原因になりやすいです。親知らずの状態により抜歯を検討する必要があります。
親知らずは抜くか抜かないか
親知らずは必ずしも抜かなければならないわけではありません。正常に生えており、他の歯と同じように機能している場合はトラブルを起こしにくいため、適切なケアを継続できていれば虫歯や歯周病などのリスクも抑えられます。また親知らずが骨の中に埋没している場合も、問題がなければ抜歯は不要です。
しかし、歯に悪影響を及ぼすような場合の場合は注意が必要です。
当院では、レントゲン等の画像診断や口腔内の状態をご説明し、適切なケアや治療法をご提案いたします。
歯ぎしり・食いしばり
肩こり、頭痛、虫歯でないのに歯、顎が痛いなどの症状はございませんか。 もしかしたら、歯ぎしりや食いしばりが原因かもしれません。
日中の食いしばりは、ご自身で歯と歯が接触しないよう、気を付ける癖をつけていただくことが重要です。 また、歯ぎしりについては、専用のマウスピースを作製しておりますのでご相談ください。
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マウスピース治療
歯ぎしりや食いしばりなどは、ストレスや噛み合わせのズレなどで生じやすい傾向にあります。そのため就寝中にマウスピース型の装置(「ナイトガード」と呼びます)を用いて、噛み合わせのズレを調整します。日中は普段通り生活可能なのでご安心ください。 -
補綴治療
歯の欠損および不適合な補綴物があると、噛み合わせが乱れることもあります。そのような場合では患者さまのご要望や症例に合わせて、入れ歯、ブリッジ、インプラントなどをご提案可能です。正確な補綴治療で、噛み合わせを正常な状態に整えます。
顎関節症
顎関節症は「朝起きると顎が疲れている」「食事の際に口を十分開けられない」「口を開けたときに音が鳴る」など症状が多岐に及びます。
もし顎やお口周りに違和感があれば、当院へご相談ください。顎に関する症状は歯科医院で対応が可能です。それぞれの状況に合わせた治療を行います。
顎関節症の治療について
当院では以下のような治療に対応しています。
- ✔ 薬の処方(痛みのコントロール)
- ✔ スプリント
- ✔ マッサージ
- ✔ 姿勢・体制の癖への指導・サポート
- ✔ 患部を温める
- ✔ 食事法のサポート
- ✔ 咬み合わせ調整
- ✔ 咬み方のサポート
口腔粘膜疾患
舌、歯肉、頬などにさまざまな変化を及ぼす疾病を「口腔粘膜疾患」と呼びます。変色、水泡の形成、粘膜表面の荒れなどが兆候です。見た目だけではなく、痛みや違和感があらわれる場合もあります。口腔粘膜疾患は、ほぼ無害なものから重篤な疾病に至るものまで、幅広いのが特徴です。
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扁平苔癬(へんぺいたいせん)
口腔扁平苔癬は、口腔粘膜に起こる慢性的な炎症性の疾患です。特に頬の粘膜の両側にわたり、白い網目状の変化が現れ、ヒリヒリとした痛みや不快感を伴います。潰瘍やびらんに発展することもあります。
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口腔カンジダ症
口腔カンジダ症は、カンジダという菌類が引き起こす口腔内の感染症です。抗菌薬の使用、口腔衛生状態の悪化、体調不良による免疫力の低下などが原因で発症リスクが高まります。基本的には抗真菌薬で対応します。
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03
舌苔(ぜったい)
舌苔は舌の表面に発生する白色・黄色の層状の物質です。口腔内の細菌、食物の残骸などで形成されているため、通常は口腔ケアで簡単に取り除けます。しかし、手で触れても取り除くことが難しい場合は、扁平上皮がんに結びつく可能性があります。
悪性腫瘍と口腔がん
口腔内に発生する悪性腫瘍を「口腔がん」と呼びます。口腔がんは、胃や肺などの臓器に発生するがんと違い、直接目で見える箇所に出現します。
しかし、見た目が口内炎と非常に似ていて、痛みも少ないので、患者さまご自身で病変に気づくのは困難です。もし「2週間以上経過しても口内炎が改善しない」「同じ箇所に何度も口内炎ができる」などの異常に気付いた場合は、早期に歯科医院の受診をご検討ください。
術前・術後も見守る
周術期口腔機能管理にも対応
周術期口腔機能管理
当院では「周術期口腔機能管理」に力をいれております。これは2012年に日本の健康保険制度に新しく取り入れられた制度です。周術期とは、手術前後の期間を指します。つまり「周術期口腔機能管理」とは、手術や治療に向けて口腔内のケアおよびアフターサポートを行うことです。
口腔内に衛生面のトラブルがあると、術後に肺炎や重篤な感染症を引き起こす可能性が高まります。そのため歯科医師や歯科衛生士が患者さまの口腔内の状態を分析し、全身の治療に悪影響を及ぼす問題を特定します。そのうえで適切な歯科治療をご提案し、各種治療が無事に行えるようにサポートします。
他院との連携
歯科のみならず、他の診療科と情報を共有し、成功へ導いていく必要があります。
当院でも周術期等口腔機能管理においていくつかの病院と連携を図り、専門チームが活発に取り組んでおります。